1998年8月26日


朝7時前に起きた。


眠い目をこすって下に降りると、電気もつけず つなぎを着たタキさんが


ソファに座って暗がりの中煙草を吸っていた。


ふと足元を見ると、コウゾウは台所で寝ていて、他のみんなもソファで熟睡していた。


するとタキさんが「一人で仕事に行くのって辛いな・・・・」とつぶやいた


あたしは本当に早起きしてよかったと思い


タキさんを丁重に見送った。


タキさんは「道東気をつけて行って来いよ」と笑顔で言い、仕事に向かった。


それからみんなを起こし、道東に行く旅の準備をした。


お昼前に出発。


コウゾウの提案でまずは網走に向かうらしい。


夜更かししたのに早起きしたためか、あたしは車の中で爆睡してしまった


目が覚めると アイスパビリオンというところだった。


そこで、アイスパビリオンには行かずに 屋台でカレーを食べた。


しばらく車を走らせていると、でかい看板が!


「超世界一ハト時計」  


「日本一放し飼い」


そんな看板を見たら寄っちゃうしかないでしょ!


そして15:00 超世界一ハト時計は動きだした。


そんなに待ってでも見る程のものではなかった・・・


「日本一放し飼い」も


いったい何が日本一放し飼いにしてあるのかもさっぱり分からず、その場を去った。


が「超世界一ハト時計」 「日本一放し飼い」という言葉の響きに3人とも大爆笑だった。



夕方 網走についた


網走という街はどこと無く寂しく思えた。


風も冷たく、曇り空だったので余計そう思ったのかもしれない。


一応 網走刑務所を見てまわり。コウゾウと刑務所の前で写真を撮った・・・


そして今日の寝床を美岬キャンプ場に決め、テントを張った


コンビニでウイスキーを買い


夜露で少し湿った芝生の上に寝転がり、飲みながら語った。


道東の旅の目的地がなぜ網走なのか


網走に何かあるのか?と道中コウゾウにずーっと訪ねていたが


「着いたら話す」ともったいぶっていた。


そのコウゾウが口を開いた。


前に付き合っていた彼女の親戚が網走にいるらしく、


いつか一緒に行こうと約束をして、その約束を果たせないまま別れたそうだ。


きっと彼女と来たかったのだろう。。。


ささきファームでは皆 熱く語るものの、恋愛話で熱く語ったことはなかった。


北海道での生活で薄れてはいたものの、あたしも自分のわがままで


人を傷つけて北海道に来たことを思い出した。 


どうしても一人身で北海道に来たくて・・・・


なんだかみんなでしんみりしてしまった。


ええーーーい!あたしたちは道東の旅を楽しむのだーーーー!!


ということで、ウイスキーを飲みなおし


あたしは今までつけていたピアスを取った。


そしてそのピアスを美岬キャンプ場の芝生に投げ捨てた


たくさん思い出の詰まったプラチナのピアスだった。


この日はみんなでテントで寝るつもりだったが


ブルさんはテントで寝るくらいなら車で寝ると言い出し


コウゾウとテントで眠りについた。


ウトウトし始めた頃


コウゾウの腕が頭に当たった。片方の腕を横に伸ばしたのだ。


それでなくてもテントは狭いのに、この腕 邪魔なんですけどー!!いっそのこと枕にしてやろうかとも思ったが


結局頭をちぢこめて丸くなって眠りについた・・・








空を見上げると、星が出ていた







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1998年8月26日
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