1997年 1年目の北海道


1年目の北海道は夜行列車で行った。


親友のトモに分厚い時刻表の読み方を教わり


何時にどこで乗り換えるかノートに書いて、何度も見返した。


不安だったのだ。


しかし一度出ると行くしかない。


あたしは寝台列車に飛び乗った。


いざ旅に出てみると、出発前の不安はどこへやら


あたしはスムーズに旅を進める。


トモがいる北海道美瑛町を目指して!


その時はタイムスケジュール通りに行くのに、必死だったのだろう


道中の記憶があまりなく、写真もほぼない。


すごく覚えている事と言えば


早朝に青森について、お弁当を買っていたら列車に乗り遅れそうになった事くらい


そして着いた


北海道上川群美瑛町美馬牛


北海道のほぼ真ん中


美馬牛駅


人っ子ひとりいない寂しい無人駅に今にもつぶれてしまいそうな小さな商店


北海道に来た実感は・・・・はっきり言ってなかった。



でもトモが笑顔で迎えてくれた。 晴々しい笑顔で。


トモはペンションのバイトを辞めていた。


もともと身体があまり丈夫でない彼女にとってペンションの仕事は相当キツかったのだ。


でも彼女は違う宿を見つけ楽しく北海道を満喫していた。


その宿の名前はササキファーム


農家をしている佐佐木夫妻が経営する旅人の宿。


宿代は安く、一泊素泊まりで1300円くらいだった。


なので、旅人は北海道に長期滞在している人が多い。


宿にいる人は男女合わせて15名くらい


出身もバラバラ


交通手段もバラバラ


年齢もバラバラ


みんなそこの宿を拠点にしていろんな所に旅に出たり、農家に仕事に行ったりしていた。


トモは徒歩と電車を使っていろいろ回ったという。


あたしはと言えば……


何も考えていなかったのです。


北海道に行く事が目的で


北海道で何がしたいのか


北海道に何があるのか全く知らないし考えていなかったのです。


仕方なく次の日は近くを散歩したり、宿の掃除をしたり………


見兼ねた旅人トラさんという人が ヘルメットを買ってくれました。


そして次の日はバイクの後ろに乗り、いろんな所へ連れて行ってもらったのです。


目の前に広がる広大な景色、初めてみる自然の色


北海道はデカイ!やっと北海道に来た実感が湧く。


アメリカンバイクの後ろは最高で、背もたれにもたれ流れゆく景色も楽しめる。


あたしは次第にアメリカンのバイクに乗りたいと思うようになっていました。


楽しい時間はあっという間に過ぎ、帰る日が迫ってきました。


帰りたくない。でも帰らないといけない。


あたしのとった行動は……


バイト先に連絡をし、実家に連絡をして3日間滞在を延長した。


北海道の大自然と人の優しさに触れ、たくさんの心の友を作り


来年は絶対バイクで来ると宣言して京都に戻った。


京都に戻ってすぐバイクの教習所を探し、申し込んだのは言うまでもないだろう


そして翌年3月には中型の免許を取得し、4月には中古だがヤマハのビラーゴ250ccを手に入れた


今まであたしが自分で何かを欲して、それを得る為に必死になった事があっただろうか?



一年目の北海道は自分が変わった旅になった


そして翌年 1998年


2年目の北海道の旅がはじまる。


それは自分の人生を変える旅になる。


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